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2010/03/27

(続) 3DCGとガンマ調整 - 明暗歪み編

*** OFIS v1.2バグ等修正版に随時更新されています ***


一月前に「OFISの使い方 - 3: 3DCGとガンマ調整」を書いた後、
3DCGの入出力ガンマ調整の話をネットで調べてみると、英語では現在、
以下2つのキーワードに集約して語られることが多いようですね。

Linear Color Space (線形色空間)
  レンダラーやシェイダーが光の効果を計算する色空間
  光源を2倍の強さにすれば、材質の拡散反射光は2倍になる、など
  光の強さと材質特性値に関する「比例関係線形関係」で構成される。

Linear Workflow (線形作業フロー)
  ガンマに代表される「歪み」つまり「非線形性」を持った出力装置で作業するために、
  入力・出力の両方で、コンピュータの線形色空間とユーザーの非線形色空間とを変換する、
  情報処理作業の流れ。

で、「線形」とかのキーワードを聞いた瞬間、大抵の人は、まるで魔法に掛かったように
眠気を催すという次第(笑)。(解説動画も2~3見ましたが、退屈で2分が限度だった;)

そこで、もっとわかりやすくというか、
使う側に直接関係のある部分を取り出して、具体例で見てみましょう。
以下のペア画像は、
  左側:モニターでほぼ正しく見えるように出力ガンマ補正付き。(γ = 2.2)
  右側:生レンダリング結果(モニターでは中間トーン部が暗く見える)。(γ = 1)
の順です。

Sphere_half

:右真横から無限遠光源』

左は普通に半月状。

右は...三日月...だと光沢位置が変。
ラグビーボールみたいに手前に飛び出してる...にしても変。

Sphere_full :真正面から無限遠光源』

左は満月状。

右は...周辺が黒ずんで...
点光源を近くから使ってるような雰囲気...でもない...
タマゴの細長い方を正面から見た形のような...

Box 『白い立方体:斜め上から無限遠光源』

左は普通に白いサイコロ状の箱。

右は...どうも白箱に見えない...
箱の近くに点光源を置いた...のとも違う...

Point_light 点光源:光源位置がわかるように白球を描画』

左は普通に床と電球のような絵。

右は...ライトの光の伸びが悪い...
光を吸収する濃いガスが充満してるようにも...

以上の例でわかったこと:
 ガンマ法則1 「物体の形状を知ってると、光源がねじれてるように見える」
 ガンマ法則2 「光源を知ってると、物体形状がねじれてるように見える」

で、人体のように複雑な形状の場合には、どんな法則になるか?
明暗歪みの影響を原理的に比較できるように、
楕円体(球のXYZスケール変化)だけで作った人体型の原型(ロボット?)を使って、
結果を見てみました。

Humanoid 人体型形状:真上少し右奥から無限遠光源』

左は普通の色付き関節人形モドキ。

右はライトが暗い...でもこれ以上強くすると白飛びするし...
胸やお腹の厚みも違うし...なんか頭とか太腿の形も随分違うような...

結果、複雑な形状の場合には、2つのガンマ法則が渾然一体となって、
トータルには「なんとなく陰影の黒ずみが過剰」としか感じないようですね。
つまり、こうして並べて部分ごとに比較しない限り、要素に分解しにくい現象です。
そのため、作る側としては「ライティングの悪い絵」や「形状の立体バランスがイマイチ」
と感じてしまうわけです。

ところで、この厄介な出力装置の明暗歪みですが、
上の人体型形状の場合は「色付き」なので、実際には色合い歪みまで起こしていて、
上の画像では「入力ガンマ復元」で補正されています。

カラー画像の場合、R, G, B 成分毎に明暗歪みが起きるため、
R : G : B 比の変化つまり「色合い歪み」も同時に起きてしまうことになります。
この現象は、さらに「入力表示」の歪みまで入れると、もう複雑怪奇。
というわけで、色合い歪みの話はまた次の機会に、、、

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